絶景の独占
ケンユウ谷橋への帰省を終えたケンユーは
さらに北上する。
やがて日本最大の貯水量を誇る
徳山ダムに辿り着く。
うーむ普通に絶景♪
さらに少し進んだ先にある徳山会館にて
名物「徳山ダムカレー」を食す。
「わ〜い!放流だー!」
などとオジサン一人ではしゃいでいるが
この人、絶賛ビワイチ中である。
ランチを終えてケンユーは走り出す。
どうにかこの先を抜けて岐阜県から
福井県に入りたい。なんなら敦賀まで
明るいうちに辿り着きたい。
そんなことを考えながら絶景を走る。
なんでこんな綺麗な景色やのに誰一人
いないんだろう?
そうなのである。疑う余地もないほど
絶景なのにローディーはおろか、
走り去る車もいなかった。
「ほんまみんなアホやな勿体無い♪」
1時間くらい進んだところで
警備員スタッフに止められる。
この先が冠峠らしい。
警備員「この先は通行止めだよー」
ケンユー「ならどこから迂回したら
福井県へと抜けれますか?」
警備員「は?徳山会館まで戻るしかないよ」
ケンユー「なぬ?」
「みんなアホやな、独占や!絶景や!」
とはしゃいでいたが誰もいないのは
この先が完全通行止めだっからである。
決壊したのは徳山ダムカレーではなく
彼のの無計画なビワイチプランであった。
〜つづく〜