伊勢神宮下宮
オジサンのイビキの大合唱により
仮眠に失敗し、夜中2時に走り出して
山→隧道を繰り返し続ける。
山道は街灯も少ない。ナイトライドを
したことない人はほんと注意が必要だ。
フロントライトとアイウェア、
それぞれ夜間に走れる装備であるかを
しこたま確認すべきである。
街中のライドで
「少し暗くなっちゃったテヘペロ♪」
レベルの理解だと事故るだろう。
アイウェアについては私のように
度付きサングラスだとややこしい。
暗いからと外せば今度は
良く見えない問題勃発。
本当の夜の山の暗さは私の抱えた
心の闇の深さに匹敵する。
そんな漆黒の闇をスペシウム光線が
切り裂いていく。ついに夜明けだ。
このブルベ始まるまでは
「暗いときは危ないから明るいうちに
距離を稼いでおこう」
などと考えていたが日中の暑さが
もはや闇より危険と分かったので
暗くても涼しいうちに距離を稼ぐ方が
安全と判断していた。こういった
環境や天候に応じた臨機応変な対応も
認定を確実にするには必要なスキルである。
長い夜を越えて見る朝の景色は格別。

5時頃だがこの時間帯が最も心地よかった。
暑くも寒くもない。イビキの騒音もない。
風が気持ち良くて朝日を追いかけて
どこまでも走りたくなる
ケンユーは快感に包まれていた。
しばらく進むと以前、自走で伊勢神宮に
行ったときに走った道に出てきた。
そして伊勢神宮下宮に到達した。

今回は外宮のみであったが熊野古道から
伊勢神宮への流れは実に趣深い。
日本の源流に触れた気がする。
それにしても今回はまだ
ヤツがやってこない。
でも確実にやってくるに違いない。
それについては次で語ることとしよう
(うっとしい言い回し選手権3位)
残り180km
〜つづく〜