帰省
岐阜城を横目に北上を続けるケンユー。
ボッチなのに恋人の吊橋で
記念撮影を済ます。
やがて迫力のある久世ダムを抜けて
揖斐川町へ突入する。
走り出して数時間が経過していたが
快調そのもの。ただ美しい景色を見ながら
「こんなもんいつまででも走れるな」
ケンユーは自信に満ち溢れていた。
この道を進むと横山ダム、徳山ダムが
あるのだがケンユーにはその手前に
彼だけの心にヒットするスポットがある。
「ケンユウ谷橋」
彼のリアルネームと同じ名前の橋である。
標識に記載があるように全長22mと
現在でも国内最長の橋である(嘘)。
彼は立ち止まり撮影タイム。
通り過ぎる車の乗客がもれなく彼を見て
「アイツこんなとこで何撮ってんの?」
の顔をしている。この辺りは
このように小さな橋の一つ一つにも
何故か丁寧に標識が示されてるのである。
何十個という小さな橋の標識を
通り過ぎていくがおもわず止まって
撮影してしまうしかなかった橋がある。
「磯谷ベロリ橋」
なんというインパクトの強さ・・・
「ケンユウ谷橋の負けやな」
謎の敗北感を抱えてケンユーは走る。
それにしてもこの辺りは美しい
〜つづく〜