crossorigin="anonymous"> ブルベ300km 伊勢志摩⑥ - ケンユーのロードバイク日記

ロードバイク

ブルベ300km 伊勢志摩⑥

7人だよ全員認定

雨が止んでくれたと7人は喜んで走り出す。

しかし安心するとやってくるのがアイツだ。

睡魔  である。来るのはいいがせめて

「睡魔せん」くらい言ってほしい。

まだまだ三重県を北上しているが

すでに夜が更けた。

もしくは余が老けた。

にしても美しい夕暮れである。

ブルベって距離長いから

朝日から夕陽まで眺められるのも特徴。

夜になり反射ベスト🦺が主張を強める。

そして、このコースのラスボスである

鈴鹿峠が近づいてきた。正直、

そこまで大きな峠ではないが

250km走ってからの夜の峠は

十分に強敵に思えた。ここで健脚組2名が

飛び出した。あっという間に二人は

闇に消えていく。残された5人は

あくまで自分のペースで登る。

登り終えると滋賀県である。

滋賀県に入り、土山のコンビニで休憩。

登りでかいた汗が降りで冷えて寒い。

しかも時間は22時となり気温も低い。

ここで寒さを凌ごうとコンビニ入ったあと

誰も出てこようとしない😅

ケンユーは一人、店外で皆を待ちながら

綺麗な月を眺めていた。

いつまで経っても出てこない6名を

呼び出して再スタート。

ここまで7人は揃って走れていた。

ケンユーとしてはこれだけの人数で

走り続けるのは初めて。

30kmなら脚力が異なってもペースを

合わせることはできるだろう。

しかし300kmである。遅い人は

無理してたらついていけなくなるし

速い人は我慢できなくなるはず。

だからケンユーもある程度の距離からは

分裂するのを予想していた。

しかしここまでみんなで揃って走れている。

早い二人が鈴鹿峠のような山岳地帯で

もがいて疲弊した後、うまくペースを

合わせてくれている。

このままみんなでゴールできればいいな

と考えだした時に再びヤツがやってきた。

雨 である。まだ降るんかいな。

乾きかけたサイジャとシューズが

みるみる濡れていく。寒さと眠気が

手を繋いで攻めてくる。

走ってはいるが意識が薄くなっていく。

ぼんやり走るこの感覚は

ブルベの度に味わうことになる。

この感覚の時には速度は出ない。

半分寝てる感覚で、これが悟空なら

「オラ力(りき)がでねぇ」と言うだろう。

寒いのに眠い。この本来、

同居しないはずの二つが

同棲してくるのがブルベである。

薄れゆく意識の中でケンユーは

前にぼんやりと見える反射ベストを追う。

みんなが確実にゴールへ近づいていく。

そして23時30分頃、7人全員が

無事にゴールしたのである。

スタートは6時だったので、

もう17時間以上一緒に走ってきた。

それが7人全員が300km認定である。

これは嬉しい😆ブルベは認定があるので

みんなで走って、一人がもう走れなく

なったからといって、みんなでDNF

(リタイア)することを望んではいない。

それをしてしまうと

何より走れなくなった一人が

責任を感じてしまう。だからケンユーは

ブルベの前にみんなに伝えている。

「走れなくなった人がでたら

僕はほっていきます!その代わり

僕が走れなくなったらちゃんと

ほっていってください」

と言うことにしてる。そんな中で

初めて会った人もいるのに

初めて300km走る人もいるのに

7人全員で認定できたのは素晴らしい。

これでシュペールランドヌール取得

までに必要なのは400kmと600kmだ!

〜完〜

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